動物の病院 くすめ

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食糞に悩む飼い主必見!犬の行動を理解し、改善する方法

      2024/08/16

犬の食糞の原因と予防・対策について

食糞の主な原因

1.栄養不足

食事の量が少ないくない?

 

 

 

成長期の子犬は仕草もあどけなく毛がふわふわしているのでコロコロとふくよか見えますが、実際に触って見るととても華奢なことがあります。この時期は急激に成長しているので、栄養価の高いごはんも必要になります。自分のごはんをぺろりと食べた上に、自分やほかの犬のうんちまで食べてしまっている場合は、ごはんの量が足りていない可能性があります。

犬の体を触って見て、肋骨が簡単に触れるようであれば痩せすぎなので、ごはんの量を少し増やしてあげるようにしましょう。どれくらい増やしたらいいか判断が難しい場合は、動物病院で相談してみるとよいでしょう。また、ダイエットをしている成犬も、お腹が空き過ぎて食糞をする場合があります。

2.運動不足やストレス

犬もストレスが溜まりますし、精神的に不安定になるとうつ病のような状態にもなると言われています。ストレスが原因で食糞することもあります。

・お散歩に出してもらえない。もしくは十分でない。

・長時間のお留守番が多い。一人ぼっちで、さみしい思いをしている。

・ずっとハウスに入れっぱなしにされていて、遊んでもらえない。

・ごはんやお水がもらえない。もしくは極端に少ない。

・引っ越しやほかの犬を飼うことになるなど、環境が変わった。

                                                                                                   etc

3.清掃本能

母犬が子犬の排泄物を食べて清潔を保つ行動が見られます。これを目撃した子犬が、その行動を学習し、自分の排泄物を食べることがあります。

4.飼い主の反応

飼い主さんの前で食糞をして、飼い主さんが怒っていたり、大騒ぎしている姿を見て「飼い主さんに喜んでもらえた」と間違った解釈をして食糞を続けることもあります。

5.体のどこかに異常がある

消化器系の異常や不足している栄養を補おうとして、食糞する犬もいます。この場合、好奇心や本能、食事量の不足が原因の食糞と違って、飼い主さんには原因がわかりにくいものです。「急に食糞をするようになった」、いつもと同じ食事を同じ量あげているのに、「太ってきた」「痩せてきた」など、いつもと様子が違ううえに食糞をする場合は、動物病院に相談をするようにしましょう。与えているフードを変えることで改善される場合もありますし、病気が原因であれば早急に治療を開始する必要があります。

6.その他の原因

子犬の頃の生育環境

母犬が子犬を守る野生の本能

認知症

 

食糞の予防・対策

1.栄養バランスを整えた食事

犬が必要とする栄養素(年齢にあった)をバランスよく含んだドッグフードを与えることが大切です。

2.十分な運動と遊び

犬にストレスが溜まらないように生活環境を改善してあげることが何よりも重要です。犬は基本的にさみしがり屋。お散歩やスキンシップを通して愛情をいっぱいかけ、ストレスが溜まらないようにしてあげましょう。環境が変わったときなどは、犬のことをいつも以上にしっかりと気にかけてあげることが重要です。

3.糞をすぐに処理

犬が排泄をしたら、すぐに糞を片付けるようにしましょう。糞に触れる機会を減らすことで、食糞を防ぐことができます。

4.ポジティブアクション

食糞しないで排泄後に糞を無視した場合は、しっかりと褒めてあげることで、良い行動を強化します。また、犬が食糞してしまったとしても、慌てず騒がず、興味がないような態度を示してさっとうんちを片づけるようにしましょう。食糞をしても飼い主さんの気が引けないとわかると、自然と食糞しなくなります。

最後に

犬の食糞は、根気強く対処することで改善が期待できます。ほかの犬や猫のうんちには寄生虫やウイルスなどが含まれている場合もあり、病気の原因になるので大変危険です。お散歩中は絶対にうんちを食べさせないようにしましょう。もしお困りの際は、いつでも当院にご相談ください。

 

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