マイクロチップについて
2024/10/07
1. マイクロチップとは?
マイクロチップは、ペットの皮膚下に埋め込まれる直径2㎜、長さ8~12㎜程度の円筒形の電子標識器具で、内部はⅠC、コンデンサ、電極コイルからなり、外側は生体適合ガラスで覆われています。個別のID番号が登録されています。これにより、ペットが迷子になった際に飼い主のもとへ迅速に返還できるよう、重要な役割を果たします。
2. マイクロチップの手続きと流れ
- 埋め込み方法:注射と同じような手法で短時間に埋め込むことが可能で、痛みは最小限です。
- 環境省への登録:マイクロチップ埋め込み後、環境省が運営する「動物の愛護及び管理に関する法律」に基づく登録システムへの登録が必須です。この手続きは動物病院が代行する場合もありますが、飼い主自身が環境省の「マイクロチップ情報登録サイト」を利用して行うこともできます。登録が完了すると、ペットのIDと飼い主の情報がデータベースに保管され、迷子時の迅速な対応が可能となります。
登録などの詳細については「犬と猫のマイクロチップ情報 l 環境省」にて確認ください。
3. 料金
マイクロチップの処置料は2,046円(税抜き)です。環境省への登録には追加費用がかかることもあるため、事前に確認しましょう。
4. マイクロチップのメリット
- 迷子になった際の返還率が向上
- 犬や猫の所有権を明確にし、トラブルを防ぐ
- ペットの輸出入時には、特定の国でマイクロチップが必須条件となる
よくある質問 (Q&A)
Q1. マイクロチップはGPS機能がありますか?
A. いいえ、マイクロチップにはGPS機能はありません。チップには固有のID番号のみが登録されています。
Q2. 埋め込み時に痛みはありますか?
A. 埋め込みは注射と同様の方法で行われるため、痛みは最小限です。麻酔は通常不要です。
Q3. マイクロチップの寿命はどれくらいですか?
A. 一度埋め込まれたマイクロチップは、基本的にペットの一生を通して機能します。電池交換は不要です。
Q4. 名前や住所が変わった場合は?
A. 環境省の登録システムやマイクロチップ情報データベースで、飼い主が自身で情報を更新する必要があります。情報が更新されていないと、迷子時に連絡が取れなくなる恐れがあります。
Q5. 環境省への登録は必須ですか?
A. はい、日本では法的に義務化されており、マイクロチップを埋め込んだ後に環境省へ登録することが求められます。登録しない場合、ペットが迷子になった際に迅速な対応が難しくなる可能性があります。
5. マイクロチップ義務化の背景
2022年6月1日より、改正動物愛護管理法に基づき、犬と猫のマイクロチップ装着が義務化されました。この義務化の背景には、以下の理由があります:
- 迷子や災害時の迅速な返還:マイクロチップにより、災害時や迷子になった場合でも速やかに飼い主を特定できるため、ペットの安全が確保されやすくなります。
- 飼い主責任の明確化:ペットの所有者情報が明確に登録され、無責任な飼育放棄や飼い主不在の問題が減少します。
- 不正売買の防止:ペットの売買履歴が正確に管理されることで、不正売買や違法な繁殖を防止します。
6. 義務化の対象と例外
- 義務対象:ブリーダーやペットショップが販売する犬や猫は、販売前に必ずマイクロチップを装着し、環境省に登録する必要があります。新たにペットを迎える飼い主も、マイクロチップ情報を速やかに自分のものに更新する義務があります。
- 一般飼い主への義務:既に飼育している犬や猫に対しては、マイクロチップの装着は推奨されていますが、義務ではありません。ただし、装着した場合は登録や情報の更新が必要です。
義務化に関するよくある質問 (Q&A)
Q1. 既に飼っているペットにもマイクロチップ装着は義務ですか?
A. 既に飼っているペットについては、マイクロチップ装着は義務ではありませんが、装着が推奨されています。新たにペットを迎える際は義務です。
Q2. マイクロチップを装着しない場合の罰則はありますか?
A. 販売業者が装着義務を怠った場合、罰則の対象となる可能性がありますが、一般の飼い主には罰則はありません。
Q3. 登録内容を変更しなかった場合の影響は?
A. ペットが迷子になったり、他の所有者に譲渡された際に、連絡が取れなくなり返還が遅れる可能性があります。登録内容の更新は必ず行いましょう。